『化粧雪』(1940年2月14日・東宝東京・石田民三)は、成瀬巳喜男がオリジナル作品として準備していた企画を、石田民三監督がピンチヒッターとして演出。脚色は岸松雄。成瀬の『噂の娘』(1935年)や『朝の並木路』(1936年)で撮影した江東区の木場界隈が舞台。閑古鳥が鳴いている深川の寄席「喜楽亭」の暖簾を守り抜こうとするヒロイン、勝子(山田五十鈴)の切ない物語が展開する。クライマックスは、2月3日、節分の夜、つまり旧暦の大晦日、祓いの日である。成瀬巳喜男の世界を、石田民三が撮る。味わい深い作品。
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